グルコサミンが体内で不足することで、変形性関節症などの関節痛に悩まされることがあります。特に膝など関節に関して、この変形性関節症は大きな問題になるのです。最初の内は動きだしたら痛みだし、休めば治るものの、次第に休んでも痛みが取れなくなります。これは、肥満や加齢が原因ですが、グルコサミンを摂ることで改善するといわれていますが、今回はグルコサミンの変形性関節症の治癒効果について紹介をしていきます。
変形性関節症
変形性関節症は2足歩行をする人間にとっては悩みのタネです。しかも種々の炎症性疾患や軟骨脆弱性の原因、外傷、関節形成不全、関節同様生が関節症の悪化の原因になります。
基本的に関節への負荷により、軟骨の摩耗から破壊されていきますと、関節は変形してしまい、変形と症状の悪循環に悩まされることになります。
治療法に関しては、現在、効果的治療法は確立されていません。つまり、変形性関節になったら治らないのです。そのため、関節症の悪化をさせないことが何よりも重要であり、特に肥満の方は、肥満の改善、さらに肉体労働の方は労働量を減らすべきと
されています。
ちなみに、肉体労働の方に関しては、50歳以上で1000万人がこの変形性関節症に悩まされています。
予防が大切ということでグルコサミンを摂ることも1つの予防策となりえます。
グルコサミン
グルコサミンはアミノ酸の1種類であり、非常に小さい成分です。人間の体内で作られるアミノ酸の1つであり、ブドウ糖から作られる糖たんぱく質の成分です。軟骨、爪、そして靭帯や腱などの細胞間をつなぐものとして体中に分布しているのです。
特に関節をはじめとした体の潤滑剤的な役割をもっており、不足することで、体の動きがぎこちなくなるわけです。そしてその結果、関節痛として痛みが体中に出てきます。
グルコサミンの治療効果
前述のとおり変形性関節に関しては、治療方法が確立されていませんので、対処療法が一般的です。例えば、非ステロイド系の抗炎症剤を使用したり、鎮痛剤の使用、またステロイド剤やヒアルロン酸の注射などをしたり、複数の痛みの緩和方法は確立されています。
しかし、どれも副作用があり、効果もあくまでも一時的なものとなります。
では、グルコサミンの有効性ですが、副作用を心配する必要が従来の治療法と比べるとそこまで高くなく、関節痛の原因である、軟骨減少を食い止めるために効果があります。グルコサミンは軟骨細胞の栄養成分として新陳代謝を活発化させ、関節の健康維持や改善に効果を発揮することがわかっています。
統計
アメリカの統計では、60歳以上の変形性関節痛の症状がみられる人々に、グルコサミンを処方したところ、60~90%ほど関節痛の原因となる軟骨の衰えからくる減少速度を遅らせることに成功しており、また変形して傷んでしまった軟骨の再生効果というものも確認されています。
効果が出るまでの期間
グルコサミンの服用を初めてから、早い人で1ヶ月間で効果が現れるという結果があります。通常、グルコサミンは1日1500mgが適量とされていますが、実験で適量の3倍を服用したとしても、健康上大きな問題というのは起きていません。
ちなみに、グルコサミンは取りすぎると胃腸系に何らかの不快感が生じてきますので、適量を摂るようにしましょう。3倍の服用に関しては安全性を確かめる試験であり、これを日常的にすすめるものではありません。
しかし、安全性に関しては優れており、関節炎のような一度悪化してしまうと治療法が確立されていない病気の改善に大きな効果が期待できるといえます。
まとめ
変形性関節症に関しては、現在は、明確な治療法はなく痛みをとるような対処療法などが主流となっています。また、ヒアルロン酸注射のように一時的にしか改善効果が見られない治療法というのが多く、何度も通院することを余儀なくされます。
グルコサミンに関しては、アメリカの研究機関において、65歳以上の老人へグルコサミンを処方したところ60%~90%の改善効果が確認されています。
変形性関節症は予防が何よりも大切なのでグルコサミンは、予防効果としては非常に有用といえます。